「せっかく時間をかけて編んだのに、端が丸まってしまう…」というお悩み、ありませんか?多くの人が直面するこの問題、実は主に3つの原因があります。
そこで本記事では、編み物の端が丸まらないようにするための効果的な方法を詳しく解説します。「きれいな仕上がりの編み物を作りたい」「プロ級の技を身につけたい」という方は、ぜひ最後までお付き合いください。きっと役立つ情報が見つかるはずです!
読みたいところからどうぞ!
編み物の端が丸まる3つの原因
編み物の端が丸まる原因は、以下の3つです。
- 編み方
- 糸のテンション
- 使う糸の特性
編み方
編み方は、編み物の端が丸まる主な原因の1つなんです。特に、メリヤス編みやアフガン編みなどの編み方は、その構造から端が丸まりやすい傾向にあります。
メリヤス編みの場合は編み目の形が左右で違うので、全体に力がかかると端も自然と内側に巻き込まれやすくなります。一方、アフガン編みは、その特徴的な立体的な編み目のため、端がウェーブのように波打ちやすく、結果として丸まりがちです。
糸の張り具合
糸の張り具合も、編み物の端が丸くなる原因の1つです。糸の張り具合が強すぎると編地全体も縮こまり、端が内側に引っ張られて丸まってしまいます。逆に弱すぎても、編地がゆるくなりすぎて形まで崩れ、端が波打ったり丸まったりします。
使う糸の特性
使う糸の特性も、編み物の端が丸まる原因の1つです。糸の素材、太さ、撚り(より)の強さなどが、編み上がりの形に大きく影響します。
【糸の例】
素材 | 特徴 |
---|---|
ウール・アクリル | 弾力性があり、形を保ちやすく、端が丸まりにくい |
コットン・リネン | 重力の影響を受けやすく、特に大きな作品では端が垂れ下がって丸まりやすい |
また、細すぎる糸や撚りの弱い糸は、編地の強度が足りず、端が変形しやすくなります。逆に、太すぎる糸や撚りの強すぎる糸は、編地が硬くなりすぎて自然な曲線を描けず、結果として端が不自然に丸まることもあるのです。
編み物の端を丸めない基本の対策法は2つ
編み物の端が丸まらないようにするための基本的な対策法は、主に以下の2つに集約されます。
- 糸の張力を均一にする
- 針の選択に気を付ける
糸の張力を均一にする
編み物の端が丸まるのを防ぐには、糸の張力を均一に保つことがとても大切です。特に、編み始めと編み終わりの目を同じ強さで編むことを意識しましょう!
編み進める時も、各段の最初と最後の目に特に注意を払ってください。この部分は丸まりやすいので、他の部分と同じ張力で編むよう心がけましょう。
どうしても難しいなら、テンションリングを使うのも効果的です。糸を通して使う小さなリングで、糸の張力を一定に保つのに役立ちます。
針の選択に気を付ける
編み物の端が丸まらないようにするには、適切な針の選び方も大切なポイントです。針の選び方で、編み目の密度や全体的な仕上がりが大きく変わってくるからです。
一般的に、「太い糸には太い針、細い糸には細い針」というルールがあります。糸の太さに対して針が細すぎると、編み目が詰まりすぎて硬くなり、端が丸まりやすくなります。逆に太すぎると、編み目が緩くなりすぎて形も崩れやすくなるといった具合です。
また、金属製の針は滑りが良くて、均一な編み目を作りやすいですが、初めての方には扱いが難しいこともあります。木や竹でできた針は適度な摩擦があるので、糸が滑りすぎず、均一な張力を保ちやすいですよ!
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編み物で端が丸まらないようにする工夫
ここからは、他にもできる編み物で端が丸まらないようにする工夫を以下に分けて紹介します。
- 作り目を調整する
- 目の段数を増やす
- 縁取りを編む
- 裏地を追加する
作り目を調整する
編み物の端が丸まらないようにするには、作り目からこだわりましょう。作り目が緩すぎたり、きつすぎたりすると、端が丸まりやすくなってしまいます。
一般的に、作り目は通常の編み目よりもやや緩めに作るのがコツです。そうすることで、編み物全体のテンションが均一になり、端が丸まりにくくなります。
また、作り目の数を少し多めにしておき、1段目で調整するといった方法もできます。例えば、15目必要な場合は17目ほど作って、1段目で2目減らすといった具合です。
目の段数を増やす
編み物の端が丸まるのを防ぐもう1つの方法は、編み始めと編み終わりの目の段数を増やすことです。こうすることで、端に重みと安定性が加わり、丸まりにくくなります。
- 通常の編み方で2〜3段多く編む
- メリヤス編みの場合、編み始めと編み終わりにガーター編み(表編みのみ)を2〜3段追加する
- リブ編み(ゴム編み)を端に数段追加する(1×1リブや2×2リブなど)
特に、リブ編みは伸縮性があるため、端が丸まろうとする力に抵抗してくれます。
縁取りを編む
縁取り(エッジステッチ)は、編み物の端を美しく仕上げるだけでなく、編み物の端に沿って1段細編みを施すだけでも丸まるのを抑えることができます。丸まりを防ぐ効果的な方法です。縁取りは、編み物の端に沿って追加の編み目を作ることで、端に強度と安定性を与えてくれます。
一般的な縁取りの方法には、こんなものがあります。
- かぎ針を使った細編み
- 長編み
- ピコット編み
- カニ編み
縁取りを行う際は、編み物本体と調和するような糸の太さと色を選ぶことが大切です。同じ糸を使うか、わずかに細めの糸を選ぶと、自然な仕上がりになります。
裏地を追加する
裏地の追加は、編み物の端が丸まるのを防ぐもっとも確実な方法の1つです。裏地は編み物全体に安定性を与え、形状を保つ役割を果たしてくれます。
もっとも一般的なのは、編み物と同じ大きさの布地を裏側に縫い付ける方法です。伸縮性のある布地を選ぶと、編み物の特性を損なわずに済みます。
- 編み物の端から数ミリ内側に縫い付けると、より自然な仕上がりに
- 裏地の色は編み物の色に合わせるか、あえてコントラストをつけて装飾的に
などのアレンジも楽しいですよ!
編み物で端を丸めないために覚えたいブロッキング
ブロッキングは、完成した編み物を水に浸し、形を整えて乾かすことで、理想的な形状を維持する仕上げの工程です。
- 編み目を均一に整える
- 作品のサイズを調整する
- レース編みなどの模様をはっきりと浮き立たせる
- 端の丸まりを防ぐ
などの効果があって、どうしても端が丸まってしまったときに役立ちます!
ブロッキングの方法
ブロッキングの基本的な手順は、以下のとおりです
- 作品を優しく水洗いする
- 余分な水分を取り除く
- 平らな面に作品を広げる
- ピンで固定しながら形を整える
- 完全に乾くまでそのまま放置して完成
特に透かし編みのショールなどは、ブロッキングによって模様が際立ち、端の丸まりも防げるため、必ず行うべき工程です。また、一度洗濯してしまった作品も、再度ブロッキングすることで形を取り戻すことができます。
ブロッキングの道具
ブロッキングに必要な道具は、身近なもので代用できるものも多く、初心者でも手軽に始められます。
道具 | 例 | ポイント |
---|---|---|
ピン | Tピン、太めのマチ針 | 作品を固定するために使用 |
ブロッキングマット | ジョイントマット、発泡スチロール板 | 水に強く、ピンの刺しやすい素材が理想的 |
ブロッキングワイヤー | 専用ワイヤー、ステンレス丸棒(直径2mm程度) | 直線的な縁取りに効果的 |
フォークピン | 専用フォークピン | 一度に2箇所を固定でき、作業時間を短縮 |
スプレーボトル | 一般的なスプレーボトルでOK | 部分的に水分を与える際に使用 |
ウール用洗剤 | 中性洗剤など | 必要に応じて使用し、作品を清潔に保つ |
中でも、ジョイントマットは組立や収納が簡単で、使わない時はコンパクトに保管できるのが利点です。また、フォークピンは作業時間の短縮に役立ちますが、通常のピンでも代用可能です。
まとめ:端が丸まらない美しい編み物を作ろう
端が丸まるのは、編み方や糸の張り具合、使う糸の特徴が複雑に関係しています。以下の対処法で綺麗な編み物を作りましょう。
- 作り目を調整する
- 目の段数を増やす
- 縁取りを追加する
- 裏地を使う
特に、ブロッキングという技術は、編み物の仕上がりをグッと良くする大切な工程です。失敗を恐れずに、いろんな方法にチャレンジしてくださいね。
よくある質問(FAQ)
初心者でも簡単に端が丸まりにくくする方法は?
初心者の方でも最初と最後の目を少し強めに編むことで、端の安定性が増します。また、エッジステッチを加えるのも効果的です。不安なら、編み始めと編み終わりに数段ガーター編みを入れるのも良い方法です。
どの編み方がもっとも丸まりにくい?
端が丸まりにくい編み方としては、リブ編みとガーター編みが挙げられます。リブ編みは表編みと裏編みを交互に編むため、自然と両面に張力がかかり、丸まりにくくなります。ガーター編みはすべての段を表編みで編むため、均一な張力が保たれ、平らに仕上がりやすいです。
メリヤス編みの丸まりを直す方法はありますか?
メリヤス編み(平編み)は特に丸まりやすい編み方ですが、もっとも効果的なのはスチームアイロンで浮きがけをすることです。編み物を濡らしたタオルで包み、アイロンを当てずに蒸気だけを当てます。その後、平らな面で形を整えながら乾かしましょう。
ニットの丸まりを取るには?
ニットの丸まりを取るには、スチームアイロンを使う方法が効果的です。ニットを湿らせたタオルで包み、アイロンを直接当てずに蒸気だけを当てます。次に、平らな面で形を整えながら自然乾燥させましょう。また、ヘアトリートメント剤を薄めた水溶液をスプレーし、形を整えて乾かす方法も効果があります。