- メリヤス編みって何?
- メリヤス編みの表と裏って何が違うの?
というお悩みはありませんか?
メリヤス編みは基本中の基本であり、様々な作品作りに使われます。
しかし、メリヤス編みにもコツが必要で、特に初心者の方は間違えやすい部分もあります。
そこで、この記事では、メリヤス編みの基本的な説明から、表と裏の違い、そして失敗したときの確認方法までを解説します。
また、きれいに仕上げるコツや、端っこが丸まるときの対処法についても触れるため、ぜひ参考にしてください。
読みたいところからどうぞ!
メリヤス編みとは
メリヤス編みとは、表目と裏目を交互に編む方法のことを指します。
基本は、奇数では表、偶数では裏という順番です。
その結果、表は縦方向に、裏は横方向に編み目が流れる特徴的な模様を編み上げられます。
メリヤス編みは、その均一な編み目としっかりとした編み上がりから、以下の衣類によく使われます。
- セーター
- カーディガン
- マフラー
このメリヤス編みは、表編み・裏編みとも呼ばれることがあります。
それぞれの特徴と編み方について、次項で詳しく見ていきましょう。
- 表メリヤス編みとは
- 裏メリヤス編みとは
表編み(表メリヤス編み)とは
表メリヤス編みとは、表目だけで編まれたメリヤス編みのことを指します。
この編み方の特徴は、滑らかで平らな表面を持ち、伸縮性が高い点です。
表メリヤス編みは「表編み」とも呼ばれ、特に肌触りが良いため、肌に直接触れる衣服に適しています。
裏編み(裏メリヤス編み)とは
裏メリヤス編みは、名前のとおり裏目だけを使って編まれる技法です。
表メリヤス編みとは異なり、ざらざらとしているのが特徴です。
見た目も粗く、通気性まで非常に良いため、冬のインナーウェアやスポーツウェアに適しています。
裏メリヤス編みは「裏編み」とも呼ばれ、暖かさを保持する空気の層を形成するので保温性にも優れています。
メリヤス編みの基本的な方法
メリヤス編みを始める前に、まずは作り目を行います。
作り目は、編み物の基礎となる部分で、ここがしっかりしていないと編み物全体がぐらついてしまいます。
作り目の方法は様々なため、作りやすい方法を選びましょう。
次に、表目と裏目を交互に編んでいきます。
- 表編み
- 糸を後ろに回して、左手の針の目に対し、右手の針を『前から後ろへ』入れます。
- 糸を針にかけて、その糸を引き抜きながら、左の針から目を外します。
- 繰り返して一列に編みます。
- 裏編み
- 糸を前に持ってきて、左手の針の目に対し、右手の針を『後ろから前へ』入れます。
- 糸を針にかけ、その糸を引き抜きながら、左の針から目を外します。
- 表編みと同様に繰り返して一列に編みます。
1段目はすべて表目、2段目はすべて裏目というように、段ごとに編み方を変えるのが基本です。
繰り返すことで、メリヤス編み特有の模様ができあがります。
1つひとつ丁寧に行い、最後に伏せ止めをしたら、メリヤス編みの作品は完成です。
表メリヤス編みの編み方
表メリヤス編みの編み方は、以下のとおりです。
- 糸を作業針の後ろに保持します。
- 右手の針を左手の針にある目に対し、前から後ろへと通します。
- 針に糸をかけて、その糸を引き抜きます。
- 引き抜いた糸で新しい目を作りながら、左手の針の目を右針から外します。
編み終えたら、針を逆にして新しい行を始めます。
必要な長さが得られるまで、この編み方を繰り返して伏せ止めをしたら完成です。
裏メリヤス編みの編み方
裏メリヤス編みの編み方は、以下が挙げられます。
- 糸を針の前に持ってきます。
- 右手の針を、左手の針にある目の後ろから前へと通します。
- 針に糸をかけて、その糸を引き抜きます。
- 引き抜いた糸で新しい目を作りながら、左手の針の目を右針から外します。
行が終わったら、針を逆にして新しい行を始めます。
希望の長さになるまで、繰り返し編みましょう。
参考:メリヤス編みの編み図
編み図は、編み物のパターンを視覚的に表現したものです。
編む順番 | 記号 | |||
---|---|---|---|---|
5 | | | | | | | | |
4 | | | | | | | | |
3 | | | | | | | | |
2 | | | | | | | | |
1 | | | | | | | | |
ただ、メリヤス編みの編み図では、裏目がわかりません。
実際に縫う場合は、以下のように裏目(ー)を交互に縫う必要があります。
そのため、わかりやすくすると以下のように「ー」が表目、「|」が裏目となるわけです。
編む順番 | 記号 | |||
---|---|---|---|---|
5 | | | | | | | | |
4 | ー | ー | ー | ー |
3 | | | | | | | | |
2 | ー | ー | ー | ー |
1 | | | | | | | | |
メリヤス編みの閉じ方
メリヤス編みの閉じ方の基本的な手順は、以下のとおりです。
- 2目編んだ後、右手の針に2目がある状態から始めます。
- その後、右手の針の一番下にある目を、上の目を飛び越えるように左手の針に移します。
- 繰り返すことで、閉じ目が完成します。
閉じ目の際には、糸の張り具合を一定に保つことが大切です。
糸を引きすぎると編み地が硬くなり、逆に緩すぎると編み地がゆるんでしまいます。
また、編み目が均一になるように注意しましょう。
失敗したかもと思ったら
編み物をしていると、ときどき「失敗したかも」と感じることがあります。
しかし、失敗したと思ったときには、まずは冷静になり、何が問題なのかを確認しましょう。
まず、編み物を一旦止め、編み目を確認します。
編み目が均一になっているか、糸のテンションが一定に保たれているかを見てみましょう。
また、編み目の数が正しいかも確認します。
編み目が間違っている場合、その部分を編み直すことが必要です。
編み直すためには、まず間違った部分の糸をほどき、再度編み始めます。
このとき、糸をほどく際には、編み目を落とさないように注意しましょう。
編み物は、失敗を恐れずに挑戦することが大切です。
難しく感じても、諦めずに挑戦し続けましょう!
メリヤス編みをきれいに編むコツ
メリヤス編みに、初心者さんが挑戦するとなると、思うように編むことができないこともあるでしょう。
そこで、メリヤス編みをきれいに編むためのコツを3つ紹介します。
- 編み針の先端を使う
- 糸を引っ張りすぎない
- 糸はねじらない
編み針の先端を使う
まず、編み目を作る際に編み針を深く入れすぎず、先端部分だけを使って編むことがポイントです。
編み針の先端部分をうまく使うことで、編み目が均一になり、編みやすさも向上します。
編み針を握りすぎると力が入りすぎてしまい、編み目も硬くなってしまうことがあります。
そのため、無理のない程度に軽く持って、力の加減を調整しましょう。
糸を引っ張りすぎない
糸の張り具合を一定に保つためには、糸を引っ張る力加減を意識することが大切です。
糸を強く引っ張りすぎると、編み目が小さくなりすぎて編み物全体も硬くなってしまいます。
逆に、糸を緩く持って編み目が大きくなりすぎるとゆるくなってしまうのです。
そのため、糸を引っ張る際には、糸を指で軽く摘むようにします。
そうすると、力加減も調整しやすくなってきれいに仕上がります。
糸はねじらない
最後に、糸はねじらないように注意します。
糸がねじれると、編み目が均一にならず、編み物全体の形状に影響を与えます。
- 糸の持ち方、かけ方
- 無理な編み方
- 糸のそのものの質など
色々な原因で起きてしまいます。
糸がねじれないようにするためには、まず糸の持ち方を見直すことが有効です。
指で摘む際に、糸が自然に流れる方向に沿って持ってください。
また、編み物を進める際には、定期的に糸のねじれを確認しましょう。
気がついたときに、細かくほどいてねじれを直すことがやり直しを減らすポイントです。
編み物は繰り返し行うことで上達するため、何度も挑戦してくださいね。
メリヤス編みの端っこが丸まるときの対処法
メリヤス編みでは、端っこが丸まってしまうこともしばしばあります。
腕前に関係なく、編み方によって徐々に引っ張られて丸まる性質があるためです。
丸まりを防ぐための編み方としては、まず編み始めの数段をゆっくりと、力を入れすぎずに編むことが大切です。
そのほかにも、以下で端が丸まるときの対処法を詳しく説明します。
- アイロンをかける
- 別の編み方を途中で挟む
- あえてデザインに盛り込む
アイロンをかける
端っこが丸まってしまったメリヤス編みの編み物には、アイロンが有効です。
スチームアイロンを使う際は、生地を傷めないように直接アイロンを当てず、スチームだけを使って生地を整えるイメージで行います。
まち針やクリップを使って端を広げ、形を整えたら、スチームを当てていきましょう。
その後、半日から1日ほど乾くまで待つことも大切です。
ただし、この方法は一時的に端が丸まるのを緩和するものであり、洗濯などをすると元に戻ってしまう可能性があることを覚えておいてください。
別の編み方を途中で挟む
端が丸まるのを防ぐためには、編み方を途中で変えてみるのも一つの手です。
- ガーター編み
- 1×1リブ
- 鹿の子編み
- 滑り目編み
など、端の部分に異なる編み方を挟むことで、丸まりにくくできます。
メリヤス編みと組み合わせることで、作品にアクセントを加えることができるため、デザインのアレンジとしても最適です。
編み図を事前に計画し、作品の端の部分に編み方を取り入れてみましょう。
あえてデザインに盛り込む
また、端が丸まってしまう特性を逆手にとり、それをデザインの一部として取り入れる方法もあります。
例えば、襟元や袖口、裾などのデザインとして、あえて丸まった端を活かすことで、独特の雰囲気を作り出すことができます。
このように、端が丸まることを見込んで、作品の特徴として取り入れることで、オリジナリティ溢れる作品を作り上げることが可能です。
編み物は柔軟な発想で、さまざまな表現が楽しめる趣味のため、端の丸まりをデザインの一部として楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ
メリヤス編みは、その均一な編み目としっかりとした弾力性から、セーターやカーディガン、マフラーなどの衣類によく使われます。
また、そのシンプルな見た目から、初心者にとっては編み物の基本となる編み方であり、様々な編み物の基礎を学ぶためにも便利です。
そして、編み物は失敗を恐れずに挑戦することが大切です。
失敗は成功への一歩であり、それを乗り越えることで編み物のスキルを磨くことができます。
難しく感じても、諦めずに挑戦し続けましょう!
メリヤス編みに関するFAQ
- メリヤス編みとガーター編みの違いは何ですか?
- メリヤス編みはどちらから編みますか?
- メリヤス編みのメリットは?
- メリヤス編みは別名何といいますか?
- メリヤス編みには何種類ありますか?
メリヤス編みとガーター編みの違いは何ですか?
メリヤス編みとガーター編みは、編み物の基本的な編み方の1つですが、その特徴と見た目が異なります。
メリヤス編みは、表編みと裏編みを交互に行うことで、表面と裏面にそれぞれ異なる模様が現れます。
一方、ガーター編みは、すべて表編みまたは裏編みで編むことで、表面と裏面が同じ模様になるのが特徴です。
メリヤス編みはどちらから編みますか?
メリヤス編みは、基本的には表編みから始めます。
しかし、裏編みから始めることも可能で、裏メリヤスと呼びます。
どちらから始めるかは、編み物のデザインや目的によるものです。
例えば、表面にメリヤス編みの模様を出したい場合は、表編みから始めます。
逆に、裏面にメリヤス編みの模様を出したい場合は、裏編みから始めましょう!
メリヤス編みのメリットは?
メリヤス編みの最大のメリットは、その汎用性と編みやすさにあります。
メリヤス編みは、編み物の基本的な編み方の1つであり、様々な編み物に応用できます。
また、表編みと裏編みを交互に行うだけであるため、初心者でも簡単に編むことが可能です。
メリヤス編みは別名何といいますか?
メリヤス編みは、英語では”stockinette stitch”や”stocking stitch”と呼ばれます。
また、裏編みだけを行う場合は、裏メリヤスとも呼ばれます。
別名を知っておくと、編み物のパターンや編み図を読む際に役立ちます。
メリヤス編みには何種類ありますか?
メリヤス編みには、基本的には表メリヤスと裏メリヤスの2種類があります。
表メリヤスは、表編みと裏編みを交互に行うことで、表面にV字型の模様が現れます。
一方、裏メリヤスは、裏編みだけを行うことで、表面は横線模様になるのが特徴です。