- 自分で衣服やアクセサリーを作りたい
- 自分だけの作品を作りたい
と考えても、「作り目」の部分でつまずいてしまうことは少なくありません。
作り目がうまくいかないと、全体の形が崩れてしまったり、仕上がりがきれいにならなかったりと、初心者さんにとっては大きな壁になります。
そこで、この記事では、作り目の基本的な編み方や数え方、そして作り目をきれいにするコツを解説します。
自分の手で形にすることで、編み物の楽しさや魅力をより深く感じましょう!
読みたいところからどうぞ!
編み物の作り目とは
編み物を始める際、最初に行うのが「作り目」です。
作り目は、文字通り編み物を作り始めるための最初の一歩で、編み物の基礎とも言えます。
作り目がきちんとできないと、その後の編み物がうまく進まない、形が崩れる、といった問題が起こります。
そのため、作り目をしっかりと覚え、正確に行うことが大切です。
棒編みの作り目は一段目?数え方は?
作り目を一段目として数えるかどうかは、日本式と欧米式で異なります。
日本式では、作り目を一段目として数えます。
一方、欧米式では、作り目は一段目とは数えず、作り目の上に編み込んだ段を一段目とします。
また、編み物の種類によっても作り目の数え方が異なるものです。
中長編み、長編み、長々編みの場合、立ち上がりのくさり編みを1目と数えます。
一方、細編みの場合、立ち上がりのくさり編みを1目とは数えません。
編み物は、一見難しそうに見えますが、基本的な作り目さえ覚えてしまえば、あとは自分の好きなようにデザインを楽しむことができます。
まずは、作り目から始めてみましょう。
【基本】作り目の4つの編み方
ここからは、基本的な4つの作り目の方法を詳しく解説します。
- 指だけの作り目
- 鎖編みの作り目
- 別鎖(べつくさり)の作り目
- 共鎖(ともくさり)の作り目
指だけの作り目
指だけの作り目は、糸と針以外の道具を使わずに作ることができます。
また、伸縮性があり、薄くてごろつかないのが特徴です。
初心者にとっては、指だけの作り目がもっとも簡単で覚えやすいでしょう。
- 糸の端を左手で持ち、糸を軽く引っ張りながら作業を始めます。
- 右手の親指と人差し指を使って糸をつまみ、輪を作ります。
- 作った輪の中に他の指を入れて、糸を引っ張りながら次の輪を作ります。
- 必要な数だけ輪を作り、糸の長さに応じて作業を続けます。
通常、中指や薬指を使用して輪を作ると安定します。
注意点としては、作り目を作る際の糸の張り具合です。
糸を強く引きすぎると作り目が固くなり、編みにくくなります。
逆に糸を緩くしすぎると作り目が大きくなりすぎ、編み物がふわっと広がってしまいます。
糸の張り具合は、編み物の仕上がりに大きく影響するため、適度な張り具合を心がけましょう。
鎖編みの作り目
次に紹介するのは、鎖編みの作り目です。
こちらは、別鎖や共鎖にも使われる基本的な作り目の方法です。
- 糸をフックにかけます。
- フックを使用して糸を引っ掛け、ループを作ります。
- 新しいループをフックに保持しながら、前のループを通して引っ張ります。
- 必要な長さのチェーンができるまでこの動作を繰り返します。
鎖編みの作り目の注意点は、糸の張り具合と同様に、作り目の大きさです。
作り目が大きすぎると編み物もふわっと広がり、小さすぎると編みにくくなります。
適度な大きさを心がけましょう。
別鎖(べつくさり)の作り目
別鎖の作り目は、作品を編む糸以外の糸(別糸)で鎖編みをしたものから目を拾う方法です。
セーターやカーディガンを編む時によく使われます。
- かぎ針に糸をかけて、通常の鎖編みのループを1つ作ります。
- 一旦、かぎ針を作業中の編み地から抜きます。
- 作りたい新しい鎖の位置にかぎ針を挿入します。
- 挿入した位置で糸をフックに引っ掛けてループを作ります。
- 通常の鎖編みと同じ方法で、必要な数だけ鎖を編みます。
- 鎖編みを終えたら、元の編み地の作業にかぎ針を戻し、編み進めます。
別鎖の作り目の注意点は、別糸の鎖編みを解く際に作り目が乱れないようにすることです。
また、別糸は作品の糸とは異なる色を選ぶと、どこから解けば良いかが分かりやすくなります。
共鎖(ともくさり)の作り目
最後に紹介するのは、共鎖の作り目です。
作品を編む糸で鎖編みをするため、共鎖と呼ばれています。
指でかける作り目のように糸端の長さを気にしなくても良いことから、とても便利です。
- かぎ針で糸を引っ掛け、必要な長さの通常の鎖編みをします。
- 新しく作った鎖を既存の編み地やモチーフに接続する位置を決めます。
- 選んだ接続点にフックを挿入し、糸を引っ掛けてフックを通します。
- 新しい鎖の最後のループを通してスリップステッチを作り、鎖をつなげます。
- その後、編み目を続けていくか、同様の共鎖を他の位置で作るかを決めます。
共鎖の作り目のポイントは、鎖編みを編み地とつりあいが取れる大きさに編むことです。
どの方法も一度覚えてしまえば、それぞれの特性を活かして使いわけることができます。
どの編み物も、作り目から始まります。
しっかりと作り目を覚えて、自分だけの素敵な編み物を作り出しましょう。
作り目をきれいにする2つの方法
編み物の作り目がきれいにできれば、仕上がりも一段とレベルアップします。
ここからは、作り目をきれいにするための2つの方法を紹介します。
- 余裕を持たせる
- 適した糸を使う
余裕を持たせる
作り目をきれいにするコツは、以下に挙げた2つの方法で余裕を持たせることです。
- 棒針を2本使う
- 目と目の間に余裕を持たせる
あとに続く編み目と同じ間隔の作り目ができれば、作品がきれいに仕上がるという共通点があります。
棒針を2本使うのは、単純に作り目がきつくなるのを防ぐためのものです。
ただ、糸を引っ張りすぎてきつくなってしまう人は多いです。
糸を引っ張る力加減は、編み物の経験が少ない初心者にとっては難しい部分かもしれません。
その時は、目と目の間に余裕を持たせる方法を試してください。
この方法は、作り目がきつくなるのを防ぎ、編み目と同じ間隔を保つことができます。
余裕を持たせることで、糸を引っ張る力加減に悩むことなく、きれいな作り目を作ることができます。
適した糸を使う
作り目を作る際には、適した糸を使うことも大切です。
作り目をする際には、糸の太さが均一で滑りも良い糸を選びます。
太すぎると作り目が荒くなりやすく、細すぎると強度が下がるイメージです。
特に、別鎖の作り目は、あとから外すために外しやすい糸が良いでしょう。
ちょっとした違いですが、編み物は糸の選び方1つで、作り目のきれいさや作業のしやすさが変わりますよ。
作り目からの編み方は?
作り目が完成したら、あとは好きな編み方で編んでいくことができます。
例えば、基本的なメリヤス編みの「表編み」や「裏編み」。
「ガーター編み」や「リブ編み」、「模様編み」など、異なる編み地を作ることができます。
色々な編み方を組み合わせることで、自分だけのオリジナルの編み物を作りましょう。
作り目の始末の仕方に注意
作りたいものによって、作り目の始末の仕方が変わることも覚えておくと安心です。
例えば、マフラーの場合、作り目の始末は「伏せ止め」を行います。
糸を針から外し、その糸をループに通すことで、編み物がほどけないようにする方法です。
自分だけのオリジナルの編み物を作り出す楽しさを、ぜひ体験してください。
まとめ
作り目は編み物の基礎となる部分であり、その後の編み方や形状を決定します。
作り目がきれいにできれば、作品全体の仕上がりも非常に美しいです。
そして、作り目が完成したら、あとは好きな編み方で編んでいくことができます。
ここをスタートとして、一緒に素敵な作品を作り出しましょう。