セーターを編みたいけど、どこから始めていいかわからない。
そのような方も多いのではないでしょうか。
実際、セーターを編むのは初心者にとって敷居が高く感じられるかもしれません。
編み方の種類が多岐にわたり、減らし目や増やし目など、難しい技術も必要になるからです。
そこで今回は、初心者でも簡単に作れるセーターの編み方を詳しく解説します。
この記事を参考にすれば、自分好みのオリジナルセーターを手作りできるはずです。
編み物の楽しさを存分に味わってみましょう。
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セーターの編み方にはどのような種類がある?
セーターを編むときには、いくつかの基本的な編み方があります。
初心者の方は、難しい技法を使わずに、ザックリとしたセーターを編むのがおすすめです。
短い期間で完成までもっていけるため、やりやすいでしょう。
ここでは、初心者でも簡単に挑戦できる代表的な編み方を3つ紹介します。
- メリヤス編み
- リブ編み(フライス編み・ゴム編み)
- ガーター編み
メリヤス編み
メリヤス編みは、ハイゲージニットにぴったりの編み方です。
表目と裏目が交互に現れる編み方で、伸縮性があり、しっかりとした編み地になります。
初心者の方でも、棒針の持ち方と編み方さえマスターすれば、比較的簡単に編むことができます。
ハイゲージニットを編むときには、細い棒針を使うことがポイントです。
目数を多くすることで、きめ細かい編み地になり、高級感のあるセーターに仕上がります。
リブ編み(フライス編み・ゴム編み)
リブ編みは、表目と裏目を縦向きかつ交互に編むことで、伸縮性のある編み地を作る編み方です。
フライス編みとゴム編みは、リブ編みの一種で、いずれも伸縮性のある仕上がりがポイントです。
特に、ゴム編みはセーターの袖口によく使われます。
リブ編みは、編み地が縦方向に伸びるため、身体にフィットするセーターを編むのに適しています。
また、編み地が安定していることで、型崩れしにくいのも特徴です。
初心者の方は、2目ゴム編みから始めるのがおすすめです。
ガーター編み
ガーター編みは、表目だけを編み続ける編み方で、編み目がゆったりとしたセーターに仕上がります。
編み目がゆったりしやすいため、毛糸の素材を変えればサマーニットにもぴったりです。
また、横方向に伸びることから、ゆったりとしたシルエットのセーターを編むのにも適しています。
ただし、毛糸の素材を変えると太さも変わりやすく、太さと棒針の号数を合わせることがポイントです。
関連記事:ガーター編みの特徴とは?基本の編み方・きれいに編むコツを解説
基本となるセーターの編み方
ここでは、ゴム編みと柄編みを使った、シンプルなセーターの編み方を紹介します。
【材料】
- 毛糸(セーター1着分)
- 棒針(毛糸の太さに合ったもの)
- とじ針
- はさみ
- メジャー
【編み方】
- ゴム編みで裾を編む
- 必要な目数を決めて、1目ゴム編みを編む
- 裾の長さが希望の長さになるまで編み続ける
- 身頃を編む
- 表目と裏目を交互に身頃を編む
- 柄編みを入れる場合は、この段階で編み込む
- 脇の下まで編んだら、前後にわけて編む
- 袖を編む
- 袖ごとに必要な目数を決める
- 身頃と同じ編み方で袖を編む
- 袖山まで編んだら、袖を身頃に縫い合わせる
- えりを編む
- 首回りに必要な目数を決めて、ゴム編みでえりを編む
- えりの長さが希望の長さになったら、身頃に縫い合わせる
- 仕上げ
- とじ針で糸始末をし、アイロンをかける
【ポイント】
- ゴム編みは伸縮性があるため、裾やえりに適しています。
- 柄編みを入れる場合は、編み図を参考にすると編みやすくなります。
- セーターのサイズは、編み始める前に計算しておくことが大切です。
- 編み終わったセーターは、軽くアイロンをかけることでより美しく仕上がります。
初心者の方は、まずはシンプルなデザインのセーターから始めてみましょう。
慣れてきたら、色や柄を変えたり、複雑な編み方にチャレンジしたりと、自分好みのセーターを作ってみてください!
【種類別】セーターの編み方のポイント
セーターの編み方のポイントは、種類別にすると以下の4つです。
- メンズ用セーター
- 子供用セーター
- 犬・猫用セーター
- ぬいぐるみ
メンズ用セーター
メンズ用のセーターを編む際は、サイズが大きくなるため完成までに時間がかかることを覚悟しておきましょう。
男性の体型に合わせて、肩幅や袖丈、身幅などを適切に設定する必要があります。
また、メンズ向けのデザインは、シンプルでベーシックなものが多いため、編み地のパターンや色使いで変化をつけるのがポイントです。
例えば、リブ編みやケーブル編みを取り入れたり、ワンポイントで差し色を加えたりすることで、おしゃれな印象を与えることができます。
編み図を参考にしながら、ゆっくりと丁寧に編み進めていくことが大切です。
子供用セーター
子供用のセーターは、サイズが小さいため初心者でも簡単にチャレンジしやすいのが魅力です。
子供の成長に合わせて、少し大きめのサイズで編むのがおすすめです。
また、子供服らしいカラフルな色使いや、動物やキャラクターをモチーフにしたデザインを取り入れると、楽しく編み進められます。
編み地は、ガーター編みやストックネット編みなど、シンプルなパターンを選ぶと良いでしょう。
毛糸は、肌触りの良い柔らかい素材を選び、洗濯にも耐えられるものを選ぶことが大切です。
子供用のセーターは、編み上がりが小さいため、短期間で完成させることができるのも嬉しいポイントです。
犬・猫用セーター
犬や猫の体型は人間とは異なるため、型紙を使って適切なサイズを測る必要があります。
特に、前足の位置や胴回りのサイズには要注意です。
編み方は、人間用のセーターが編めれば、基本的には同じ要領で編むことができます。
ただし、首回りや前足の部分は、編み方が少し特殊になることから、編み図をよく確認しながら進めましょう。
毛糸は、ペットの肌に優しい素材を選ぶことが大切です。
犬・猫用のセーターは、人間用のセーターが編めるようになってからチャレンジするのがおすすめですよ。
ぬいぐるみ
ぬいぐるみに着せるセーターも、子供と同様にサイズが小さいため、初心者の練習にもうってつけです。
編み図を参考にしながら、ぬいぐるみの体型に合わせて型紙を使ってサイズを測り、編み進めていきましょう。
ぬいぐるみ用のセーターは、ボタンやファスナーを付ける必要がないため、編み上げるだけで完成です。
毛糸は、ぬいぐるみの雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。
【部分別】セーターの編み方のポイント
部分別に、セーターの編み方のポイントを以下の2つに分けて紹介します。
- 襟ぐり・襟・後ろ身頃
- 袖
襟ぐり・襟
セーターの襟ぐり、後ろ身頃を編む際、減らし目が必要不可欠です。
編み図を見ると、減らし目のやり方が数字で記載されていることが多いのですが、初心者の方にとってはその読み取りが難しく、つまずきやすいポイントと言えるでしょう。
例えば、「2-2-1」と書かれていたら、「2段ごとに2目を1回減らす」という意味になります。
一方、「2段平」と書かれていれば、「最後の2段は増減なく編む」ということです。
編み図の数字の意味をしっかりと把握し、1つひとつ丁寧に編んでいくことが大切です。
関連記事:【初心者さんを応援!】編み図記号の読み方を丁寧に解説します
袖
セーターの袖を編む際には、袖口のゴム編みや袖山にかけての増やし目などの技法が必要になります。
初心者の方にとっては、この技法が難しく感じられるかもしれません。
そこで、初心者の方におすすめしたいのが、シンプルな形の袖から挑戦することです。
例えば、ストレートな袖や、ゆったりとしたドロップショルダーの袖などは、増やし目や減らし目が少なく、比較的編みやすいと言えるでしょう。
また、袖を編む際には、編み地の目数を一定に保つことも大切なポイントです。
目数が合わないと、袖の形が歪んでしまうこともあるからです。
シンプルな形の袖から始めることで、徐々に編み方に慣れていき、より複雑な技法にもチャレンジしていけるはずです。
セーターを編むのに必要な道具・あると便利なアイテム
セーターを編むのに必要な道具・あると便利なアイテムは、以下の3つです。
- 編み物用の針・とじ針
- ステッチマーカー(目数リング・段数リン)
- 輪針
編み物用の針・とじ針
セーターを編む際、ゴム編みを止めるときに欠かせないのがとじ針です。
ゴム編みは伸縮性のある編み方で、セーターの袖口や裾などに用いられることが多いのですが、最後の目を拾ってとじないと、ほつれてしまう恐れがあります。
とじ針を使えば、簡単にゴム編みを止めることができ、美しい仕上がりになります。
初心者の方でも扱いやすいため、セーターを編む際には必ず用意しておきたいアイテムの1つです。
ステッチマーカー(目数リング・段数リン)
セーターを編む際、模様編みになる部分や編み方が変わるところをわかりやすくマークしておくと、間違いなく編み進められます。
特に減らし目や増やし目が多いセーターでは、目数を正確に把握しておく必要があるため、ステッチマーカーは必須のアイテムと言えるでしょう。
編んでいる途中で目数がずれてしまうと、サイズが合わなくなったり、模様がゆがんだりしてしまうので要注意です。
輪針
セーターを編む際、棒針を使うと3本の針を組み合わせて輪を作る必要がありますが、輪針を使えば1本で編み進められるので便利です。
輪針は、平編みでも使うことができ、初心者の方でもセーターが編みやすくなります。
棒針で編むよりも、目が落ちにくく、編み地がねじれにくいというメリットもあります。
初心者の方は、40cmから60cmくらいの輪針を用意しておくと良いでしょう。
まとめ
メリヤス編み、リブ編み、ガーター編みなど、基本的な編み方を組み合わせることで、オリジナルのセーターを編むことができます。
セーターを編むには、毛糸や編み針以外にも、とじ針、はさみ、メジャーなどの道具が必要です。
編み図を読み解くのが難しいと感じたら、YouTubeなどの動画サイトで編み方を学ぶのも良いでしょう。
最初は編み目がそろわなかったり、途中で糸が絡まって苦労したりするかもしれませんが、諦めずにコツコツと編み進めていけば、必ず完成までたどり着けるはずです。
この記事を参考に、ぜひ自分だけのセーターを編んでみてください!
セーターの編み方に関するFAQ
初心者でも簡単!おすすめのセーターの編み方は?
メリヤス編みを使ってチャンキーヤーン(太い毛糸)でオーバーサイズのセーターを編むことです。
メリヤス編みは、表編みと裏編みを交互に繰り返す基本的な編み方。
そして、チャンキーヤーンを使うことで、編み目が大きくなり、編み進めるスピードも速くなります。
悩みやすいセーターの形は、Vネックがおすすめです。
襟ぐりが広めに開いているt前、首周りがすっきりと見えます。
身頃は、前後別々に真っすぐ編んでいき、最後に肩の部分で縫い合わせます。
袖は、身頃に直接編み込んでいく「ラグラン袖」であれば身頃と一緒に編み進められるため、わざわざ別で編んで縫い合わせる手間を省けますよ。
手編みのセーターはどのくらいの期間で完成する?
セーターの完成までにかかる期間は、2週間から1か月程度で仕上げることができるでしょう。
一方、細い毛糸を使った複雑な模様のセーターになると、熟練者でも3か月以上はかかります。
中には半年近くかけて丁寧に編み上げる猛者もいるほどです。
初心者の方が最初に選ぶセーターとしては、毛糸の太さが6mm以上、編み針は8号から10号程度のものがおすすめです。
模様もそれほど凝ったものではなく、シンプルなデザインを選びましょう。
そうすることで、編み目も大きくなり、思ったよりもスピーディーに編み進められるはずです。