編み物は基本的な道具と正しい知識があれば、初心者でも始められる趣味であることをご存じでしょうか。ただし、独学で始めると糸のもつれや編み目の乱れなど、思わぬつまづきに直面することもあります。
本記事では編み物を始めたい初心者の方に向けて、必要な道具の選び方から基本の編み方、よくあるトラブルの解決方法まで解説します。これから編み物を始めてみたい方はもちろん、以前挫折してしまった方もぜひ最後までご一読ください。
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編み物を始めるのに必要な道具
編み物を始めるうえで用意しておきたい道具は、以下のとおりです。
- 編み針(かぎ針または棒針)
- 毛糸
- 目数マーカー
- 巻尺
- とじ針
ここでは、編み物を始めるのに必要な道具の種類や選び方について解説します。なお、ここで紹介する道具は手芸店やホームセンターで簡単に入手可能です。
編み針の種類と選び方
編み針には主に、以下の2種類があります。
- かぎ針
- 棒針
針先が鉤状になっているかぎ針を使った編み方は、毛糸を引っ掛けて編んでいくのが特徴です。コースターや小物入れなど、比較的短時間で完成させられる作品に向いています。
棒針編みは2本の針を使用し、編み目を作っていく方法です。マフラーやセーターなど、大きな作品を編むのに適しています。
ただし、初心者にとっては2本の針を扱う棒針編みは少し難しく感じるかもしれないので、まずは1本で編み進められるかぎ針編みがおすすめです。
毛糸の種類と特徴
編み物で使う毛糸を選ぶ際は、以下のポイントに注意しましょう。
明るい色の毛糸を選ぶ | 編み目が見やすく、間違いに気づきやすいため |
中太〜並太の毛糸を選ぶ | 極細や極太の毛糸は扱いにくいため、標準的な太さの毛糸がおすすめ |
毛足の短い毛糸を選ぶ | モヘアなど毛足の長い毛糸は編み目が見えにくく、初心者には不向き |
その他の必需品
編み物をスムーズに進めるために、以下の道具も揃えておきましょう。
目数(段数)マーカー | 編み目の数を数えやすくする便利なツール |
巻尺 | 作品のサイズを確認するのに必要 |
とじ針 | 編み終わった後の始末に使う |
上記の道具は編み物をするうえで必ず使うわけではありませんが、より正確かつスムーズに作業を進めるのに便利です。
最初に覚える基本の編み方
編み物が最初に覚えるべき編み方は、以下のとおりです。
- 鎖編み
- 細編み
- 長編み
- 引き抜き編み
初心者が覚えておくべき「編み図の読み方」とあわせて、基本の編み方についてみていきましょう。
編み図の読み方
編み物を始める前に、まず編み図の読み方を理解することが大切です。編み図にはさまざまな記号が使われていますが、基本的なルールさえ覚えてしまえば難しくありません。編み図は、右から左へと読み進めていくのが基本です。段数も記載されているので、安心してください。
鎖編み
鎖編み(鎖編み)は、かぎ針編みのもっとも基本となる技法です。作品の土台となる大切な編み方で、輪を作って糸を引き出す動作を繰り返します。編み目が緩すぎず、きつすぎない程度に編むのがポイントです。
細編み
細編み(こま編み)は鎖編みの上に編み目を作っていく方法で、しっかりとした編み目が特徴の編み方です。コースターや小物入れなど、形のある作品を作るうえで適しています。
長編み
長編みは、細編みよりも高さのある編み目を作る編み方です。編み目に高さが出るため、作品の大きさを調整しやすく、軽やかな仕上がりになります。マフラーやストールなど、大きめの作品を編む際におすすめです。
引き抜き編み
引き抜き編みは、編み目同士をつなぐ際や編み終わりに使う編み方です。基本の編み方の中でも、仕上げの際に使われることが多いでしょう。高さが出ないため縁編みとして使われることが多く、作品の仕上がりをきれいに整えることが可能です。
初心者におすすめのかぎ針編みで作れる作品
初心者向けの編み方「かぎ針編み」で作りやすいのは、以下の作品です。
コースター | 小さいサイズなので短い時間で完成できる |
鍋敷き | 基本の編み方の練習に適している |
小物入れ | 立体感のある作品づくりに挑戦したい際におすすめ |
コースター
初めて編み物をするうえでもっともおすすめなのが、コースターです。シンプルな丸型や四角型のコースターであれば、基本の細編みだけで完成できます。
初心者は、まずは単色から編んでみましょう。慣れてきたら2色使いや、縁取りを付けるなどアレンジを加えることで、よりおしゃれな仕上がりになります。
鍋敷き
コースター作りで編み物に慣れたら、サイズを大きくした鍋敷きを作ってみましょう。基本的な編み方はコースターと同じですが、より広い面積を編むことで技術の向上が期待できます。
鍋敷きを作る際におすすめの編み方は、ぷっくりと盛り上がった「玉編み」です。表側だけに玉編みを施し、裏側はシンプルな長編みにすることで、見た目も可愛らしく実用的な厚みのある鍋敷きが完成します。
小物入れ
基本的な編み方に慣れてきたら、立体的な小物入れに挑戦してみましょう。平面の編み方を応用して側面を立ち上げていくだけなので、比較的簡単に作れるのが魅力です。
初心者は、細編みだけで編む円形や四角形の小物入れから始めるのがおすすめです。毛糸の色を変えたり、縁取りを付けたりするだけでも、おしゃれなインテリア小物として使えます。
初心者が知っておきたいトラブルシューティング
ここでは、編み物を始めたばかりの方が直面しやすい以下のトラブルと解決方法を紹介します。
- 糸がもつれる
- 針に糸がうまくかからない
- 作品がまっすぐにならない
- 手が疲れる・痛くなる
ここで紹介するトラブルシューティングの内容を理解しておけば、よりストレスなく編み物を楽しめるでしょう。
糸がもつれる
糸がもつれる原因の多くは、糸の持ち方です。小指と薬指で糸をしっかり挟み、人差し指で張り具合を調整するよう意識しましょう。また、糸が滑りやすい場合は、小指に1周巻きつけることで安定感が増します。編み進める際は使う分の糸だけを引き出し、残りは玉のままにしておくことで糸がもつれにくくなります。
針に糸がうまくかからない
針に糸がうまくかからない場合は、かぎ針の持ち方を見直してみましょう。ペン持ちやナイフ持ちなど、自分に合った持ち方を選んでください。また、かぎ針の先端を糸に引っかける角度も重要です。針先を手前に向け、糸を手前から奥に引っかけるようにすると、スムーズに編めるでしょう。
作品がまっすぐにならない
作品が歪んでしまう主な原因は、編む時の力加減(テンション)にムラがあることです。特に端の編み目は緩くなりがちなので、意識して一定の力加減を保つようにしましょう。また、編み終わった後にスチームアイロンをかけることで、歪みを整えられます。
手が疲れる・痛くなる
長時間編んでいると手が疲れるため、30分程度を目安に休憩を入れ、手首や指のストレッチをしましょう。また、固すぎる糸は手に負担がかかりやすいので、初心者は柔らかい毛糸から始めるのがおすすめです。グリップ付きの太めのかぎ針を使うと、手への負担を軽減できます。
編み物初心者から上達するコツ
初心者の状態から上達するには、以下のコツを意識することが大切です。
- 継続的に練習する
- 失敗を恐れない
- 編み物の本や動画で勉強する
- 編み物教室に通う
より色々な編み方を覚えるうえでも、ぜひ参考にしてください。
継続的に練習する
編み物の上達には、継続的な練習が欠かせません。初心者は1日30分程度から始めて、徐々に時間を増やしていきましょう。大切なのは、同じテンションで編めるよう練習することです。糸の張り具合を一定に保ち、編み針に同じ力加減で糸をかけることで、きれいな編み目が作れます。
失敗を恐れない
編み目が揃わない、糸がもつれるなど、編み物初心者はさまざまな失敗を経験します。失敗の経験は技術の向上につながるので、失敗したら「なぜそうなったのか」考え、次回に活かしましょう。とはいえ、最初は完璧を求めすぎず、楽しむ気持ちを大切にしてください。
編み物の本や動画で勉強する
独学で編み物を学ぶ際は、基礎的な編み方が詳しく解説された本やYouTubeなどの動画を使いましょう。特に動画であれば手の動きをスローで確認できるため、複雑な編み方の理解に役立ちます。また、SNSで編み物のコミュニティに参加すれば、情報交換も可能です。
編み物教室に通う
独学での上達に限界を感じたら、編み物教室に通うことを検討しましょう。編み物教室では経験豊富な講師から指導を受けられるので、自分では気づかない間違いを指摘してもらえます。また、同じ趣味を持つ仲間との交流を通じて、モチベーションを高く保つことも可能です。最近ではオンラインで受けられる講座も多いので、ライフスタイルに合わせて選んでみましょう。
まとめ
編み物は、初心者でも簡単に始められる趣味のひとつです。まずなかぎ針と毛糸を選び、鎖編みや細編みといった基本の編み方を習得しましょう。
コースターや小物入れなど、簡単な作品から始めることで、編み物の楽しさを実感できます。途中で糸がもつれたり、うまく編めなかったりしても、失敗を恐れずに練習を続けることが上達の秘訣です。
オンラインの動画や編み物教室で技術を学べば徐々に自信がつき、素敵な作品を作れるようになるでしょう。
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