かぎ針編みの初心者は、まず「中長編み」から覚えるのがおすすめです。中長編みは初心者の方でも比較的取り組みやすく、コースターやマフラーなど実用的な作品作りにもすぐに活かせる技法です。
ただし、中長編みのコツを知らないまま始めてしまうと、せっかくの作品が歪んでしまったり、編み目が不揃いになってしまったりします。
今回は、初心者の方でも安心して中長編みを始められるよう、必要な道具の選び方から基本の編み方、きれいに仕上げるコツまで詳しく解説します。
初心者から上級者まで
一目惚れしちゃう毛糸が見つかる
「編み方がわからない」「どんな作品を作ろうか迷っている」そんな方はお得なキットがおすすめです。(わかりやすい動画解説付き!)
その他にも人気作家との可愛いコラボキットや素敵な毛糸など毎月新作を出しているのでぜひチェックしてください。
読みたいところからどうぞ!
中長編みってどのような編み方?
中長編みとは、細編みと長編みの中間的な高さにできる基本的な編み方です。細編みを1とした場合、中長編みは約2倍の高さになります。
1段で編める高さが細編みより高いため、効率よく編み進められるのが特徴です。
中長編みの特徴と魅力
中長編みは、程良い高さと密度のバランスが取れた編み方です。長編みほど隙間が開かず、かつ細編みよりもスピーディーに編み進められます。中長編みの主な特徴は、以下のとおりです。
- 編み地に程良い伸縮性がある
- 立体感のある表情が楽しめる
- 長編みと組み合わせることで変化のある模様が作れる
また、編み目が詰まり過ぎず適度な柔らかさに仕上げられるため、作品に着心地の良さが加わるのも特徴です。
中長編みを覚えるメリット
中長編みをマスターする主なメリットは、以下のとおりです。
作品のバリエーションが増える | マフラーやストールなど、柔らかな風合いが求められる小物作りに適している |
編み方の幅が広がる | 長編みと組み合わせて模様編みを楽しめる 編み地の表情に変化をつけられる |
作業効率が上がる | 細編みより早く編み進められる 適度な密度で無駄な糸の使用を抑えられる |
中長編みを始めるのに必要な道具
中長編みを始めるうえでは、以下の道具を用意しておきましょう。
かぎ針 | 編み物の基本となる道具 |
毛糸 | 作品の素材となる糸 |
その他の道具 | ハサミやメジャーなど補助的な道具 |
ここでは、中長編みに必要な道具の詳細や選び方について解説します。
かぎ針の選び方
中長編みを始める際は、まず適切なかぎ針を選ぶことが重要です。初心者の方には以下の規格がおすすめです。
- 6/0号(3.5mm)
- 7/0号(4.0mm)
上記の太さは一般的な毛糸に対応しており、編み目も見やすいため扱いやすいです。
材質は、竹・金属・プラスチック・木材から選べます。初心者は滑りにくく編み目が安定しやすい竹製かプラスチック製がおすすめです。
また、長時間の使用でも疲れにくいグリップ付きのものも便利です。
糸の選び方
中長編みに適した糸を選ぶことも、作品の仕上がりを左右する重要なポイントです。初心者には、扱いやすく編み目も見やすいアクリルやウールの混紡糸がおすすめです。
糸の太さは、かぎ針に合わせて選んでください。毛糸のラベルに推奨されるかぎ針のサイズが記載されているので、参考にしましょう。
その他必要な道具
中長編みを快適に進めるためには、以下の道具も用意しておくと安心です。
ハサミ | 毛糸を切るための専用ハサミ |
メジャー | 作品のサイズを測るための巻尺 |
とじ針 | 編み終わりの始末に使う |
ステッチマーカー | 編み目の印をつけるのに便利 |
定規 | ゲージを測る際に使う |
中長編みの基本的な編み方
ここでは、以下3つの視点から中長編みの基本についてみていきましょう。
- 鎖編みから始める
- 中長編みの基本動作
- よくあるミスと修正方法
鎖編みから始める
中長編みを始める前に、まずは以下の手順で基本となる鎖編みを作ります。
- 輪を作り、かぎ針に掛ける
- 糸をかぎ針に掛け、輪の中に引き出す
- 必要な数だけ鎖編みを繰り返す
- 中長編みの場合は立ち上がりとして2目分の鎖編みを追加する
初めての方は、まず10目程度の鎖編みを練習しましょう。
中長編みの基本動作
中長編みは、以下の手順で編んでいきます。
- 針に糸を1回掛ける
- 編み目に針を入れる(鎖編みの裏山に入れるのがポイント)
- 糸を掛けて引き出す(この段階で針に3つのループができている)
- もう一度糸を掛け、すべてのループを一度に引き抜く
特に注意したいのは、針を入れる位置です。鎖編みの裏山に針を入れる際は、かぎ針を下向きにすると編みやすくなりますよ。
よくあるミスと修正方法
中長編みで初心者がよく陥るミスと、対処法は以下のとおりです。
ミスの種類 | 原因 | 対策 |
目数が増えてしまう | 立ち上がりの鎖編みを1目として数えてしまう | 立ち上がりは目数に含めないよう、マーカーなどで印をつける |
編み目の大きさが不揃い | 糸の張り加減にムラがある | 糸を引き出す高さを一定に保つ |
穴が開いてしまう | 針の入れ方が浅すぎる | しっかりと裏山に針を入れ、適度な張りで編む |
初心者が中長編みをきれいに編むコツ
初心者が中長編みをきれいに編む際は、以下のコツを意識して練習すると効果的です。
立ち上がりを意識する | 中長編みでは、段の始めに立ち上がりの鎖編みを3目作る 最初に作った高さが後続の編み目の基準となる |
糸の張りを意識する | 編み進める際は糸の張りを一定に保つ かぎ針に糸をかけるときと引き抜くときの力加減を均一にすることが重要 |
リズムを作る | 中長編みは同じ動作の繰り返し 一定のリズムで編むことで、編み目が揃いやすくなる |
均一な編み目を作るためのコツ
均一な編み目を作るためには、以下の点に注意してください。。
かぎ針の持ち方を安定させる | 力を入れすぎず、リラックスした状態で持つ 手首の位置を一定に保つ |
編み目の高さをそろえる | 立ち上がりの鎖編みの高さを基準にする 各編み目の高さが同じになるよう意識する |
疲れているときは避ける | 編み目が乱れやすくなるので疲れているときや夜遅くの作業は避ける |
編み目の数え方と確認方法
中長編みの編み目を正確に数えるためには、以下を押さえておくことも大切です。
基本的な数え方 | 立ち上がりの鎖編みは1目として数える 中長編みは立ち上がりの次の目から編み始める |
目印の活用 | 段数マーカーやニットピンを使って目印をつける 特に輪編みの場合は編み終わりの位置がわかるように印をつける |
確認のタイミング | 各段の編み終わりで必ず目数を確認する 目数が合わない場合はすぐに修正する |
編み進める際の注意点
中長編みを編み進める際の注意点は、以下のとおりです。
- 立ち上がりの鎖編みに注意する
- 編み目をカウントする
- 張力を調整する
- 糸のよれに目を向ける
- 適度に休憩を取る
特に初心者の方は、ここで紹介するポイントに気をつけることでより美しい作品づくりが可能になります。
立ち上がりの鎖編みに注意する
中長編みでは、段の始めに立ち上がり鎖編み2目を作ります。立ち上がりは1目として数えるため、次の段を編む際の目数計算に含めなければなりません。立ち上がり間違えると全体の目数が狂ってしまうので、特に注意が必要です。
編み目をカウントする
各段の編み目の数は、定期的に確認しましょう。特に模様を作る場合は、途中で目数が合わなくなると全体のバランスが崩れてしまいます。
張力を調整する
中長編みは、編み進めるうちに力の入れ具合が変わっていきます。始めから終わりまで、一定の張力を保つように意識してください。
特に疲れてきたときは、無意識に力が入りすぎないよう注意が必要です。
糸のよれに目を向ける
編み進めるうちに糸がよれてきやすいので、適度に糸を解きほぐしてください。糸がよれた状態で編み進めると、編み目が不揃いになってしまいます。
適度に休憩を取る
集中して編んでいると、手や目が疲れてきます。適度に編み進めたタイミングで短い休憩を入れるよう意識すれば、より丁寧な編み目を保てますよ。
初心者におすすめの中長編みで作れる作品
中長編み初心者でも作りやすい作品の例は、以下のとおりです。
- コースター
- マフラー
- インテリア小物
コースター
コースターは、中長編み初心者の作品として最適です。小さいサイズなので短時間で完成でき、失敗しても糸の無駄が少なくて済みます。
四角や丸型など、基本的な形から始められるため、編み目のバランスや張り具合を確認しながら編めます。また、2〜3枚目と同じパターンで編んでいけるので、編み方の復習にも最適です。
マフラー
マフラーは中長編みの基本的な編み方を繰り返すだけで作れるため、初心者におすすめです。幅と長さを決めたら同じ編み方を繰り返すだけなので、編み目を整えることに集中できます。
また、季節を問わず使える実用的なアイテムなので、完成後の達成感も大きいです。
インテリア小物
中長編みで作れるインテリア小物は、巾着やポーチ、小物入れなどさまざまです。小物には厳密なサイズ指定がないため、自分の好きなように編み進められます。
また、慣れてくればバラクラバのような個性的なアイテムにも挑戦できます。
まとめ
中長編みはかぎ針編みのひとつで、初心者でも比較的習得しやすい編み方です。適切なかぎ針と糸を選び、基本動作を丁寧に練習することで、作品がきれいな仕上がりになります。
均一な編み目を作るためには張力を一定に保ち、編み目の数を正確に数えることが重要です。
初心者でも、コースターやマフラー、インテリア小物から始めると、徐々にスキルアップできるでしょう。中長編みは、さまざまな作品に応用できる技法なので、しっかりと覚えてくださいね。