かぎ編みは棒針編みと比べて、基本の編み方が少なく、比較的シンプルな動作で作品を作ることができる初心者向けの編み方です。また、小さな作品から始められるため、スタートする際の費用も抑えられます。
もちろん、せっかく始めるなら正しい順序で、効果的に上達していきたいものですよね。そこで本記事では、かぎ編み初心者が知っておくべき基礎知識から、実際の始め方、おすすめの練習作品まで順を追って詳しく解説します。
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編み物を始める前に考えておく3つのこと
趣味選びで失敗しないために、編み物を始める前に考えておきたいのは以下の3つです。
- 使える予算
- 作業環境
- 確保できる時間
使える予算
「とりあえず道具を買って始めよう」という気持ちはわかりますが、ここで立ち止まって考えることが大切です。なぜなら、編み物の道具は長く使い続けるものだから。
最初に必要以上の道具を買いそろえても持て余してしまいますし、逆に必要な道具が不足していれば、編み物自体が難しくなってしまいます。
基本的な道具セットは、かぎ針(または棒針)、毛糸、はさみ、目数マーカーです。初心者向けのスターターセットであれば3,000円程度でそろいますので、自分の目標や用途に合わせて、適切な予算配分を考えましょう。
作業環境
「どこでも気軽にできる」のが編み物の魅力ですが、特に始めたばかりのときは、しっかりとした作業環境が必要です。編み物は目と手の繊細な作業の連続で、適切な環境がないと、目を酷使したり、姿勢が崩れたりして思った以上に辛いです。
作業スペースは最低でも50cm四方のテーブルくらいの場所を確保しましょう。また、照明は手元を明るく照らせる昼白色のライトがおすすめで、姿勢を保つために背もたれのある椅子も用意できると集中できます。
確保できる時間
初心者のうちは、1日30分程度の定期的な練習時間を確保することをおすすめします。慣れるまでには時間がかかり、思った以上に上達しなくて飽きてしまう人も少なくないからです。
この時間であれば、朝の静かな時間や、帰宅後のリラックスタイムに組み込むことで、無理なく続けられます。また、通勤時の空き時間やテレビを見ながらの練習も効果的です。
ここまでお伝えしたのは、「必要な準備」ではなく、「継続するための土台作り」です。焦らず、自分のペースで、でも確実に。そんな編み物を楽しむために、スタート前にじっくり考えてみてください。
初心者で編み方に迷ったらかぎ編みがおすすめ
棒針編みやかぎ編みなど、いろいろな種類がありますが、初心者にはかぎ編みがおすすめです。
かぎ編みの良いところは、まず道具が少なくて済むことです。棒針編みのように2本以上の針を使う必要がないので、手元がすっきりして集中しやすくなります。
また、編み目が比較的大きいので、自分が今どんな風に編んでいるのかが見やすいです。間違えても気づきやすいし、直すのも簡単。失敗を恐れずに、のびのびと楽しめます。
「鎖編み」と「長編み」という2つの技を覚えるだけで、いろいろな作品が作れるのもおすすめの理由です。すぐに完成するので、「できた!」という喜びを感じやすく、やる気も続きやすいですよ。
かぎ編み初心者は何からそろえるべき?
かぎ編み初心者が最初にそろえるべき道具は、以下の3つが基本です!
- かぎ針
- 毛糸
- その他の道具(とじ針など)
かぎ針
初心者の方には扱いやすく、使いやすいサイズの6号針がぴったりです。かぎ針を選ぶときは、持ち手にグリップがついているものを選びましょう。
素材は金属製か持ち手つきのものがおすすめです。最初は6号の針を1本買うか、基本的な太さがセットになっているものを選ぶと手に馴染むものを見つけやすくなります。
毛糸
初めて毛糸を選ぶときは、編み目が見やすく扱いやすいものを選ぶことが大切です。
明るい色の毛糸を選ぶと編み目が見やすく、毛足が短いものは絡まりにくいので候補に取り入れやすいです。太さは中細から並太程度のものを基準に、アクリルやウールの混紡などの基本的な毛糸を選びましょう。
その他の道具
基本の道具に加えて、以下のアイテムがあると便利です。
- とじ針
- 目数マーカー
- はさみ
- メジャー
この道具は100円ショップでも手に入りますが、とじ針だけは使用中に折れたり、曲がったりして使えなくなりやすいため、専門店で購入することをおすすめします。
かぎ編み初心者は何から編むのがおすすめ?
かぎ編み初心者が最初に挑戦する作品は、達成感を得やすく、基本的な編み方を習得できるものを選ぶのがおすすめです。また、小さな作品から始めることで、完成までのモチベーションを維持しやすく、また失敗してもやり直しがしやすいです。
ここでは、初心者に特におすすめの3つの作品を紹介します。
コースター
コースターは、基本的な円形の編み方を学べる上、サイズも小さく短時間で完成できるため、かぎ編み初心者の定番として人気があります。
デザインも、シンプルな円形から、花やクマなどのモチーフまで、技術レベルに合わせて選べます。
関連記事:コースターの人気の編み図8選!かぎ針で簡単に編んでみよう
アクリルたわし
アクリルたわしは、丈夫で長持ちする実用的な作品です。基本的な編み方で作れる上、アクリル毛糸の特性を活かした使い心地の良さが特徴です。
花モチーフなどのデザインを取り入れることで、見た目も可愛らしく仕上がります。
スマホケース・スマホポシェット
スマホケースやポシェットは、基本的な編み方を応用した作品です。長方形や楕円形の編み方を学べる他、ボタンやチェーンなどの付属品を使うことで、作品の幅が広がります。
また、毎日持ち歩くアイテムなので、自分だけのオリジナルデザインを楽しむこともできます。
関連記事:スマホケース・スマホポシェットの簡単な編み方6選【無料編み図あり】
どの季節からはじめるのかも考えてみよう
かぎ編みは初心者から上級者を問わず季節に関係なく楽しめる趣味です。そのため、時期に合わせて作品を選ぶのもまた一味違った楽しみ方です。
以下の季節別おすすめポイントを参考に、あなたに合った始め時を見つけてください。
春・夏向け
春から夏にかけては、コットンや麻などの涼しげな素材を使った小物作りが最適です。たわしやコースターは、初心者でも取り組みやすい基本的な編み方で完成できる上、実用的です。
また、この季節は比較的時間に余裕があるため、基本的な編み方をじっくり習得するのに適しています。涼しい室内で集中して編み物に取り組めるのは嬉しいですね。
秋向け
秋は、冬に向けた準備として編み物を始めるのに最適な時期です。マフラーやネックウォーマーは、基本的な編み方の繰り返しで作れ、冬までに完成させる時間的余裕があります。
また、涼しい気候は毛糸を扱うのに適しており、編み物をする環境として理想的。秋の夜長は編み物に没頭するのにぴったりの時間帯となります。
冬向け
冬は、編み上げたものをすぐに使える喜びを味わえる季節です。シンプルなミトンは、基本的な編み方だけで完成でき、短期間で仕上げられる初心者向けの作品です。
また、寒い季節は暖かい毛糸に触れながら編み物をすること自体が癒しとなり、室内での快適な趣味として最適です。寒い季節を楽しく過ごすための編み物を始めるのに適した時期ともいえますね。
かぎ針編み初心者は何から情報を得る?
かぎ針編みを始めるにあたって、初心者が活用できる情報源には以下のようなものがあります。
- 初心者向け書籍
- 動画コンテンツ
- 編み物教室
初心者向け書籍
初心者向けの編み物書籍は、基礎知識の習得に便利な情報源です。また、手元に置いて繰り返し確認できる利点もあります。
写真やイラストで丁寧に解説されており、特に「いちばんよくわかる新・かぎ針あみの基礎」などの入門書は、道具の使い方から編み方の基本、編み図の読み方まで体系的に学べます。
動画コンテンツ
YouTubeなどの動画コンテンツは、実際の手の動きやコツを見て学べる情報源です。無料で何度も再生できる点も大きな魅力です。
初心者向けチャンネルでは、基本的な編み方から応用テクニックまで、段階的に学習できる動画が豊富に用意されています。編集部でも公開しているので、ぜひ覗きにきてくださいね。
YouTubeはこちら:手編みのお店[hus:]フース
編み物教室
編み物教室は、基本的な技術から高度なテクニックまでプロの講師から直接指導を受けられるため、1つの情報源ともなります。
個人のペースや目標に合わせたカリキュラムで学べる点も魅力です。同じ趣味を持つ仲間との交流を通じて、モチベーションの維持にもぴったりですよ。
まとめ
かぎ編みは、シンプルな道具と基本的な技法から始められる初心者に優しい趣味です。コースターやアクリルたわしなど、小さな作品から始めることで、確実に技術を身につけましょう。
また、季節に合わせた作品選びも、継続的な学習のモチベーション維持に効果的です。ぜひ、小さな作品から始めて、あなただけの素敵な時間を楽しんでください!