古くから趣味として親しまれてきた編み物には、脳内物質「セロトニン」の分泌を促す効果があり、心を落ち着かせたり、幸せな気分になれることが分かっています。
しかし、「編み物は手先が器用な人しかできなさそう」「どうやって始めればいいかわからない」と二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、編み物がもたらすセロトニン分泌の効果と根拠、初心者や不器用でも簡単に始められる方法を解説します。特に、ストレス解消や心の安定を求めている方、創作活動に興味がある方は、ぜひ最後までご一読ください。
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編み物とセロトニンの深い関係
編み物には、セロトニンの分泌を促進する効果が期待できます。そのため、心を落ち着かせ、幸せな気持ちにさせる効果を狙えるのです。
また、編み物をしている最中は瞑想状態に似ており、集中力が高まると同時にリラックス効果も得られるでしょう。この原理に目をつけて、海外では「Knitting Therapy(編み物療法)」として注目されており、ストレス解消や精神安定の手段として推奨されていることもあるそうです。
出典:セロトニン | e-ヘルスネット(厚生労働省)(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html)
神経伝達物質のセロトニンは心を落ち着かせる
セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、私たちの心の安定に重要な役割を果たす神経伝達物質です。セロトニンが適切に分泌されると、暗い気持ちが晴れやかになり、ネガティブな思考から自然に離れられます。
セロトニンには怒りや焦燥感を抑える効果も期待でき、日常生活でイライラしがちな状況でも落ち着いた対応につながるのです。
編み物=リズム性の運動はセロトニンの分泌を促すのは本当?
セロトニンの分泌を促す方法として、日光浴や食事の他に、一定のリズムで行う運動が効果的だと知られています。ウォーキングやジョギング、水泳なども同じです。
この原理に非常によく似た編み物は、手を規則正しく動かす動作の繰り返しによって、脳内のセロトニン分泌を促進すると言われています。
リズム性運動の研究はすでに根拠がある
実際、リズム性運動とセロトニンの関係を調査した研究では、一定のペースで行う運動が心身に良い影響を与えることが明らかになっています。
自転車を使用した実験では、15分間のペダリング運動(60回転/分)により、血液中・尿中のセロトニンレベルが増加し、前頭前野の血流量もアップ、緊張や不安が軽減され、活気が向上する傾向が確認されました。
この研究結果から、編み物のような一定のリズムで行う手作業も、同様にセロトニン神経系に働きかける可能性は十分に期待できるはずです。
出典:リズム性運動とセロトニン神経:ペダリング運動の影響(平成19年度研究活動助成金成果報告)(https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/107579/S09138137-33-P027.pdf)
編み物は作業療法にも取り入れられている
編み物や手芸は、作業療法の一環として積極的に取り入れられています。針と手を一定のリズムで動かすため、セロトニンの分泌が促されやすく、集中力の向上や手先の巧緻性の改善にも効果が期待できるからです。
また、作品を完成させる達成感や、自分で作った物を使う喜びは、患者さんの意欲向上や自己肯定感にもつながります。このように、編み物には心理的・身体的な両面でセラピー効果があることが、作業療法の実践を通じても確認されているのです。
出典:作業療法で行う編み物や手芸で得られる効果とスプールウィービング|理学療法士・作業療法士の専門学校日本リハビリテーション専門学校(https://www.nitiriha.com/report/7849/)
セロトニンを増やす編み物を簡単に始める方法
編み物がセロトニンを増やすことは実証済みのため、気になる方はまずはじめてみましょう。編み物を始める方法は大きく分けて2つです。いずれも初心者が気軽に取り組める方法ですが、人に教えてもらう・独学というスタート地点が真逆のアプローチになるため、まずは自分に合った無理のない方法で、編み物の世界に足を踏み入れましょう。
- 編み物を習う:基礎からしっかり学びたい方におすすめ
- 編み物キットを使う:手軽に始めたい方におすすめ
編み物を習う
編み物の基礎をきちんと覚えたいなら編み物教室に通うのがおすすめです。講師から直接指導を受けることで、基本的な編み方はもちろん、糸の選び方や道具の使い方まで体系的に学ぶことができます。
また、定期的に通う時間が確保しづらいという方は、1日完結型のワークショップを検討してみてください。休日を利用して気軽に参加でき、基本的な技法を学べます。
編み物キットを使う
編み物キットには、シンプルなマフラーやコースターなど、基本的な編み方だけで完成できる作品が多く、初心者が安心して編み物を始められるように作られています。
必要な道具もキットに入っているため、自分で一から用品を揃える必要もありません。説明書には写真やイラストが豊富に使われており、編み方を視覚的に理解できるのも大きな特徴で、編み物の知識がなくても気軽にチャレンジできます。
関連記事:初心者におすすめ!編み物キットの失敗しない選び方のポイントとおすすめ6選
編み物以外でセロトニンの分泌を促進する2つの方法
編み物以外でセロトニンの分泌を促進する方法は、以下の2つがおすすめです。
- 生活リズムを整える
- 軽いウォーキングやジョギングをする
出典:Vol-84_セロトニンって (1).pdf(https://onomichi-gh.jp/upload/blog3/%E6%A0%84%E9%A4%8A%E3%81%A0%E3%82%88%E3%82%8A/Vol-84_%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%81%A3%E3%81%A6%20(1).pdf)
生活リズムを整える
セロトニンは、朝日を浴びて体内時計を正すことで分泌が促進されます。つまり、昼夜逆転の生活はやめ、なるべく生活リズムを崩さないようにしましょう。
- 毎日同じ時間に起きる
- 同じ時間帯に朝食をとる
- 日中は活動的に過ごす
- 就寝時間を一定にする
などに加えて、スマホやパソコンのブルーライトは、セロトニンの分泌を抑制する働きがあると言われているため、就寝前の使用は控えめにすることをおすすめします。
軽いウォーキングやジョギングをする
朝日を浴びながらの運動は、セロトニンの分泌を促すもっとも効果的な方法の1つです。朝の時間帯に適度な有酸素運動であるウォーキングやジョギングをすることは効率よくセロトニンの分泌を促せます。
もちろん、体に大きな負担がかからない程度が望ましいため、時間は15〜30分程度でかまいません。また、急激な運動は逆効果になることもあるため、準備運動を忘れず、ゆっくりとしたペースから始めることをおすすめします。
まとめ
編み物には、心を穏やかにして幸せな気分へと導くセロトニンの分泌を促す効果が期待できます。
規則正しい手の動きと深い没入感が味わえることで、瞑想をしているかのような心の落ち着きが得られるでしょう。心の健康に良い影響をもたらす編み物を、ぜひ新しい趣味として取り入れてみてはいかがでしょうか。
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